『ぼくはくまのままでいたかったのに…』
2014.11.12 Wednesday | by パセリ
地元の図書館で借りて来ました。
小学校での読み聞かせのために絵本を借りることが多いのですが、
今回は自分のために借りました。
このタイミングで、この絵本と出逢うとは。
出逢うべくして出逢ったのだろうと、そんな気さえします。
前置きが長くなりましたが、それほど深い絵本です。
発行は1978年です。
<あらすじ>---------------------------------
冬眠中のくまが目覚めると、森は切り開かれ、人間が建てた工場になっていた。
くまは人間に「仕事しろ!」「薄汚い労働者!」と言われ、どんなに自分はくまだと言っても信じてもらえない。
動物園のくまや、サーカスのくまにも自分たちとは違うという理由で「くまじゃない」と言われてしまう。
仕方なく、くまは人間に言われる通りに労働者になった。
1年が過ぎ、また寒い季節になった。
くまは毎日眠くて仕方なくなった。
仕事をクビになり、くまはひとり、道路を歩いた。
ぼくは何かを忘れてる、なんだったっけ…。
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読後は大変切なくなります。
表面的に読めば「高度経済成長と環境破壊への風刺」と受け取れるかもしれませんが、
くまが冬眠していた洞穴を『胎内』と解釈してみると、
また違った読み取り方ができると思います。
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