『ぼくはくまのままでいたかったのに…』

地元の図書館で借りて来ました。

小学校での読み聞かせのために絵本を借りることが多いのですが、

今回は自分のために借りました。

 

このタイミングで、この絵本と出逢うとは。

出逢うべくして出逢ったのだろうと、そんな気さえします。

 

前置きが長くなりましたが、それほど深い絵本です。

発行は1978年です。

 

『ぼくはくまのままでいたかったのに』

 

 

<あらすじ>---------------------------------

 

冬眠中のくまが目覚めると、森は切り開かれ、人間が建てた工場になっていた。

くまは人間に「仕事しろ!」「薄汚い労働者!」と言われ、どんなに自分はくまだと言っても信じてもらえない。

動物園のくまや、サーカスのくまにも自分たちとは違うという理由で「くまじゃない」と言われてしまう。

仕方なく、くまは人間に言われる通りに労働者になった。

1年が過ぎ、また寒い季節になった。

くまは毎日眠くて仕方なくなった。

仕事をクビになり、くまはひとり、道路を歩いた。

ぼくは何かを忘れてる、なんだったっけ…。

 

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読後は大変切なくなります。

表面的に読めば「高度経済成長と環境破壊への風刺」と受け取れるかもしれませんが、

くまが冬眠していた洞穴を『胎内』と解釈してみると、

また違った読み取り方ができると思います。

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